3-2 道路空間の利用
道路は、住宅をはじめ、あらゆる施設をドアツードアで結ぶネットワークを形成して
いる。この道路の地下空間は、私たちの快適な生活に欠かせない電気・ガス・電話・水
道・下水道などのライフラインを収容する空間として利用され、これらのサービスは道
路ネットワークを通して提供されている。さらに地下空間は、地下鉄や水害を防ぐため
の地下河川、道路横断のための地下歩道、また地上空間は新交通システム、高速道路、
歩道橋などさまざまな施設にも利用されている。
<共同溝によるライフラインの集約>
共同溝は、電気・ガス・電話・上下水道などの公益施設を道路の下にまとめて収容す
るするため造られた施設であり、
・共同溝:電気・ガス・電話・上下水道の幹線のライフラインが通るもの。
・供給管共同溝:ライフラインの支線として一般家庭やビルに引き込むもの。
・電線共同溝(C・C・Box ):電気通信用の電線を収容するもの。
の3種類に分けられる。
共同溝が建設されることにより、ライフラインをまとめて収容するので、維持・管理
が容易となること、今までは公益施設の新設や修繕のたびに道路が掘り返されていたが、
共同溝の設置により、このような掘り返しが少なくなり、工事渋滞の軽減にも寄与する。
また、1995 年の阪神・淡路大震災では、地上・地下に設けたライフラインに多大な被害
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図14 共同溝整備による街の変化
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