上・下水道,地下鉄などの埋設管に近接してシールド工事,基礎杭などを安全に 施工するために、埋設管の位置確認をボーリング孔を利用した磁気探査で実施した。 測定に用いた探査機器は、磁気センサ,ウインチ,測定器本体から構成され、磁気 センサは磁場の鉛直成分の傾度を計測し、測定データを測定器本体のハードディス クに記録する。探査結果による測定誤差は、φ2950 ~φ3760 の上・下水道管の4 事例 では上下 1 100mm ,左右 10 200mm 29 事例の埋設管探査では深度方向で最大 247mm であった。測定誤差の原因は、ノイズ,ボーリング孔の曲がり,センサ深度 の測定誤差,解析モデルと埋設管の帯磁状態の違いと考えられ、精度を上げるため にはノイズの除去,ボーリング孔の曲がり測定,自動計測等の対策をとっている。 13】孔内水平載荷試験時に見られた3つの現象例 (株)ジオ・コンサルタント 中島 啓良 孔内水平載荷試験を実施した中で現れた3 つの現象(1 例:繰り返し減圧時に戻し 圧力が初期半径相当圧力以下になると半径が初期半径以下に減少し、圧力~半径曲 線がシフトして変形係数が小さく求まる。2 例:変形係数は、加圧ステップを大きく すると小さくなる傾向が実測され、加圧ステップの相違が認められた。3 例:砂礫層 では、孔壁の安定,孔壁の凸凹等からセメンテーションを行って試験を行ったが、 セメンテーションの良,不良による変形係数の違いが認められた。)と対応策につい て報告されている。 <第4セッション>調査事例(鈴木 記) 14】既設集水井を用いた水抜ボーリングの効果について 群馬県中之条土木事務所 真庭 雅宏 明治コンサルタント㈱ 新井 睦生 地すべり対策工としては、集水井を利用した水抜ボーリングが行われることが多い。 水抜ボーリングは一般に地すべり主測線上で行うが、発表者は経済性を考慮し、既設集 水井を利用した、主測線から離れた位置からの水抜ボーリングを提案し施工を行った。 水抜ボーリングは既設集水井を利用するため、全孔が主測線と交差するように配 置し、実施深度は地下水位観測や地下水検層等より決定した。水抜ボーリング施工 後には、降雨の有無に関わらず全体的な地下水位の低下が得られ、地すべりの主測 線から離れた位置からの水抜ボーリングでも、十分な効果が得られることを実証した。 15】地下空洞調査における調査事例 明治コンサルタント㈱ 高木 清 27