2.川
<河川の概況>
東京にはどのような川があ
るのだろうか、まず、東京の
川の分類や管轄をみてみよう。
東京の川は大きくみて四つ
の水系に分けられる。最も大
きいものは、武蔵野台地とそ
の東側にある下総台地の間を
流れ、東京下町低地を形成し
て、東京湾に注ぐ利根川水系
である。この低地の谷幅は約
12 ~16km という広大な地域で
ある。次に大きいものは、武
蔵野台地の北側を流れ、下流
部で利根川水系の低地と一体
となって東京湾に注ぐ荒川水
系である。北側の大宮台地と
の谷幅は平均して約6km の低
地を形成している。第三は武
蔵野台地の南側を流れ、多摩
丘陵との間の谷幅は平均して
約2km の低地を形成する多摩
川水系である(図3)。第四は
武蔵野台地間に源を発し、直
接東京湾に注ぐ、各中小河川
である。この他、多摩川の南
側の多摩丘陵を水源とする鶴
見川水系や境川水系などの中
小河川の上流部が東京都内を
流れている(表1)。
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図3 東京の地形(図は「千代田区史」より)
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表1 東京都管内河川一覧表
4)