3.湧水のある公園
東京都の西側に広がる山地・丘陵地には多くの湧水が見られるが、今回は武蔵野台
地に残る「湧水のある公園」を紹介する。
<湧水のタイプと地形・地質>
武蔵野台地の湧水は図10 に示した様に2つのタイプに分けられる
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。1つは、国分寺崖
線や府中崖線沿いの湧水に代表される、崖線タイプの湧水である。もう1つは、井の頭
池や善福寺池などに代表される、谷頭タイプの湧水である。
武蔵野台地の地形面は淀橋台・荏原台などの下末吉面、武蔵野面群(M1,M2,M3 )、立
川面( T1,T2 )、沖積段丘面などに分かれている。湧水地点は各地形面に分布しており、
帯水層は東京層や武蔵野礫層、立川礫層などの各段丘堆積層である。その中でも、武蔵野
礫層を帯水層とする武蔵野面群の湧水地点が最も多い。
<湧水のある公園>
今回取材した「湧水のある公園」を図9に示したが、以下に紹介する。
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①世田谷区立大蔵3丁目公園
②洗足池公園
③有栖川宮記念公園
④竹林公園
図9 今回取材した「湧水のある公園」
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