水元公園は小
こ
合
あい
溜
だめ
沿いに造られ、その広さは725,095m
2
で東京ドーム約16 個分もの広さ
があり、都内で3番目に広い都市公園である。公園内には、小合溜から引いた大小の水
路が走り、水郷景観を作り出している。また、古くから「釣仙
つりせん
郷
きょう
」の名で知られ、釣り
場としても有名である(写真20 )。
中川と大場水門で繋がる小合溜は、今から
270 年前に掘られた遊水池で、古利根川が増水
した際にここに水を導いて江戸の町を洪水か
ら守るとともに、水田を潤す水源(「水元」の
地名はこれに由来する)として使用されてい
た。現在は水の浄化のために水中にレイクリ
フター(間欠式空気揚水筒)が設置されてい
る。レイクリフターとは、陸上からホースで
空気を圧送し、水底に沈められた筒から約5
秒間隔で空気を放出し、泡の浮き上がる勢い
で水に流れを作り、水をきれいにし悪臭の発
生を防ぐ装置である。
公園内にはポプラやメタセコイアなどの水
辺に強い樹木が 77 品種、約2万本生育してい
る。メタセコイアは最初、白亜紀からジュラ
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写真20 公園内を走る水路で釣りを楽しむ人(水元公園)
写真21 花菖蒲