メージをモチーフにして川と街路が一
体となった公園が音無公園である。川
の流れは子供たちが安心して水遊びが
出来るよう、浄水と地下水の循環を利
用して水を美しく保つ工夫がなされて
いる。また、公園内には、かつて石神
井川やその用水に流れ落ちていた王子
七滝の一つである権現の滝や、明治時
代に架けられていた船吊橋が再現され
ている。川の流れは、自然石や川沿い
の遊歩道と調和し、かつての地形を再
現した渓谷の雰囲気は、ここが都会で
あることを忘れさせる。
このように、水質の悪化に伴い自然
とふれあえる場所から大きく離れてし
まった都内の川は、近年水質の改善や
水辺の整備に伴い、魚が川に戻り子供
たちが川辺で水遊びができる川に戻りつつある。しかし、現在でも都内の川は汚染の脅
威にさらされている。我々は、人の手が加わっているにせよ、かつて水遊びができた川
が身近に生き返ってくれたことに感謝し、この身近な自然を我々の手で大事に守って行
く意識を持つ必要があろう。
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写真24 音無親水公園
写真25 水遊びをする子供たち 写真26 再現された権現の滝