さ1~2kmであると推定される。
④噴火最盛期
8月10 日早朝、山頂部で噴火活動
が再開し、噴煙の高さは3000 mに達
した。上昇した噴煙は積乱雲に発達
し、そこから泥雨が局地的に降り注
ぎ、島内では泥流が発生し道路など
に被害をもたらした。
以降断続的に水蒸気爆発を繰り返
し発生した。またこの頃になると、
山頂直下で発生していた地震の震源
が、除々に深くなる傾向がみられた。
そして8月18 日と29 日には、本活
動において最大規模の噴火が発生し
た。
18 日の噴火では、噴煙が成層圏ま
で達する大噴火となり、風が弱かっ
たこともあり火山灰は島内全域に降
下した。また多くの噴石も降下した
ことから、多くの車の窓ガラスが割
れる被害が出た。
29 日の噴火は早朝に発生した。噴
煙柱は高く上がらず火砕流の様相を
成していたが(写真7)、倒木や熱
的影響が樹木にみられなかったこ
と、速度が遅かったこと、住民や研
究者の観察等から、低温の特殊な火
砕流であったことが判明した
11 )12 )
13)
。
8月29 日以降、大規模な降灰を伴
うような噴火は発生していない。ま
た10 月以降は火山灰を伴う噴煙も希
にしかみられなくなった。しかし噴煙活動は継続している。
⑤脱ガス期
噴火活動は衰えたが、8月中旬頃から火山ガスの放出が認められるようになり、特に
-13-
図11 三宅島火山活動経過図
13)
(2000 年7月~10 月)
写真7 8/29 の火砕流の噴煙
12)