よる結晶分化作用が起こり、周囲の物質と反応して化学組成も変化する。その結果シリ カ(SiO 2 )を多く含む安山岩質マグマが生成され、より冷却が進むとデイサイト質マグ マ、流紋岩質マグマが生成される。これらのマグマは初生マグマ(玄武岩質マグマ)の 2次的産物と考えられる。 マグマの粘性はシリカ(SiO 2 )が多く含まれるほど高くなり、温度が高いほど低くなる。 <火山噴火のタイプ> 火山噴火のタイプはマグマの組成や火山ガスの量の違い等により多様で、様々な分類 方法がある。同じ火山でも年代の経過とともに、また、一連の噴火活動の中でも噴火の タイプが変わることがある。マグマの違いのよる分類を表-3に示した。 マグマの分散度(D )と破砕度(F )による定量的な分類方法を図-4に示した。マ グマの分散度(D)は降下火砕物の最大層厚(噴火口付近)の1/100 の等層厚線で囲まれ た面積で、噴煙柱高度を反映している。破砕度(F )は最大層厚の1/10 の厚さをもつ分 布主軸上の地点での直径1㎜以下の粒子の占める重量%で、爆発の激しさを反映してい る。ハワイ式、ストロンボリ式、ブルカノ式等の名称は特定火山や特定地域の典型的な 噴火様式として名付けられていた。噴火の規模はハワイ式~ストロンボリ式~ブルカノ 式~プリニ-式の順に大きくなる。桜島はブルカノ式噴火の代表的な火山であり、プリ ニ-式噴火の代表的な例としてはフィリピン・ピナツボ火山(1991 )等がある。スルツ 3 表2 火山岩の平均化学組成 3) 図3 火山岩の主な種類とシリカの重量% 3) 表3 マグマの違いによる噴火のタイプ 3)