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3-4 江戸前レシピと老舗
江戸前の海で捕れる魚貝類を素材にした江戸前料理の中から、「深川アサリぶっかけ
飯」、「シャコの煮付け」、「ハゼの煮付け」を紹介する。また、江戸の五大食文化の老
舗も紹介する。
<深川アサリのぶっかけ飯>
たっぷりの薄味かつおの出汁を土鍋に張り、長さ1.5cm程度ぶつ切りにしたネギを煮
込む。ある程度軟らかくなったらアサリの剥き身を入れ、一煮立ちしたところで汁もろ
ともに炊きたてのご飯にかけ、ぶっかけ飯として頂く。深川の人びとはこれを「ぶっか
け」と呼んだ(写真10参照)。
<シャコの煮付け>
初めに、殻を取り、醤油とみりんを入れた
鍋に入れて煮る。醤油とみりんは醤油6、み
りん4の割合である。やがて、鍋が中温にな
ると剥き身のシャコが踊るように煮られたら
できあがり。酒の肴にとてもあう(写真11
参照)。
<ハゼの煮付け>
ハゼは刺身や天ぷらにしてもよいが、醤
油で煮付けても美味しい。ハゼの煮付けはさ
っぱりした味が酒の肴やご飯のつまにもあう
(写真12参照)。
写真10 アサリのぶっかけ飯
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写真11 シャコの煮付け
13)
写真12 ハゼの煮付け
13)