19 3-4 江戸前レシピと老舗 江戸前の海で捕れる魚貝類を素材にした江戸前料理の中から、「深川アサリぶっかけ 飯」、「シャコの煮付け」、「ハゼの煮付け」を紹介する。また、江戸の五大食文化の老 舗も紹介する。 <深川アサリのぶっかけ飯> たっぷりの薄味かつおの出汁を土鍋に張り、長さ1.5cm程度ぶつ切りにしたネギを煮 込む。ある程度軟らかくなったらアサリの剥き身を入れ、一煮立ちしたところで汁もろ ともに炊きたてのご飯にかけ、ぶっかけ飯として頂く。深川の人びとはこれを「ぶっか け」と呼んだ(写真10参照)。 <シャコの煮付け> 初めに、殻を取り、醤油とみりんを入れた 鍋に入れて煮る。醤油とみりんは醤油6、み りん4の割合である。やがて、鍋が中温にな ると剥き身のシャコが踊るように煮られたら できあがり。酒の肴にとてもあう(写真11 参照)。 <ハゼの煮付け> ハゼは刺身や天ぷらにしてもよいが、醤 油で煮付けても美味しい。ハゼの煮付けはさ っぱりした味が酒の肴やご飯のつまにもあう (写真12参照)。 写真10 アサリのぶっかけ飯 13) 写真11 シャコの煮付け 13) 写真12 ハゼの煮付け 13)