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(5)海辺の公園
海辺の公園には、海辺に親しめるように人工の浜や磯があり野外レクリエーション施
設を併設するもの(海浜公園)、港がもつ独特の景観をいかして散策を楽しむ広場や展
望台等の施設のある公園(ふ頭公園)、港の環境を保護するため樹木などの緑を多く取
り入れた公園(緑道公園)がある。また、海辺の景観をいかした庭園なども存在する。
①若洲海浜公園(No.31号)
東京湾に突き出した形の埋立地に位置する。公園
の面積は周辺地域も含め約92haで、園内にはゴル
フ場・キャンプ地・多目的広場(芝生広場)・サイ
クリングロード・人工磯などのレクリエーション施
設がそろっている(写真42)。
②浜離宮恩賜庭園(No.14号)
はじまりは江戸時代初期に東京湾の埋立地に設けられた大名屋敷であり、徳川6代将軍
家宣ときに将軍家の別宅となり「浜御殿」と呼ばれた。明治維新以後、皇室財産となり
「浜離宮」と称され、戦後に東京都に下賜され都営の公園となり「浜離宮恩賜庭園」と呼
ばれるようになった。この庭園の最大の特徴は、海水を引き入れる「潮入りの池」の存
在である。「潮入りの池」は潮の干満によって水位が変化し、そのため池を含む景色は変
化に富み、さらにこの変化を強調するため造園上の工夫がなされている(写真43)。
時代の流れとともにすぐ近くの海辺はコンクリート造り高潮堤が迫り、新橋方面には
高層ビル群が乱立する(写真44)。公園・庭園は大都会東京に残された特異な空間とし
てレリック(遺存種・生きている化石)として残るのか、人々の憩いの場や防災拠点、
ヒートアイランドの緩衝地として積極的に評価され整備されていくのかが注目される。
この庭園を眺めるとき江戸時代の造園技術者の情熱と知恵が偲ばれる。
写真42 キャンプ場(若洲海浜公園)
写真43 潮入りの池と中島の
御茶屋・お伝い橋(浜離宮恩賜公園)
写真44 潮入りの池より新橋方面の
高層ビル群を望む(浜離宮恩賜公園)