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4-2 四ツ谷駅 ~ 外堀沿いの交通の要所 ~
御茶ノ水駅(H=約15m)を出て神田川の掘割を抜け、水道橋~飯田橋駅間で神田川
低地を渡ると、周辺の台地よりもやや標高が高い下末吉面の淀橋台と出会います。ここ
から暫く外堀に沿って進むと四ツ谷駅(H=約25m)へと至ります
1)8)9)
。
(1)駅概要
四ツ谷駅は明治22年(1889)に新宿~立川間で開通した甲武鉄道を東に延伸する路
線計画に沿って、5年後の明治27年(1894)に開業しました
1)
。
現在は、総武線(中央線各駅停車)のほか東京地下鉄の丸ノ内線と南北線が乗り入れ
ており、平成22年度の1日当たりの平均乗車人員は約89,000人とJR東日本管内では46位
を記録しています
9)
。なお、丸ノ内線とは下り方向(南側)の赤坂口で直結しているた
めアクセスは良いものの、南北線の駅は外堀(現在は埋立てられている)の対岸地中を
中央線と並行しているため、地上に出なければ乗換えできません。
(2)周辺の街並み
赤坂口を出て左奥には深い緑に囲まれた壮麗なたたずまいの赤坂迎賓館を望むこと
ができます。また、麹町口を出てすぐ
左側にはかつての四谷御門の一部だ
った四谷見附の石積みの台座が残っ
ています。麹町口の右側には上智大学
と聖イグナチオ教会があり、教会から
は朝、昼、夕のミサを知らせる鐘の音
が周囲に響き渡ります。また、四ツ谷
口側には土木学会があります。
(3)迎賓館の鼻先を通過
四ツ谷駅を出た中央線は赤坂迎賓
館の鼻先を地下で通過するため、標高
が抑えられ、先の御茶ノ水駅では中央
線の下を通過した丸ノ内線がここで
は上を通過する逆転現象が起きてい
ます。この区間は中央線で唯一地下鉄
の下を走る区間です。なお、中央線と
並行する総武線の下り電車が最も迎
賓館側に入り込んでおり、中央線はこ
れより北側の迎賓館の鼻先を通過し
ています。
写真12 赤坂迎賓館を望む
(深い緑に囲まれた華麗なたたずまい)
写真13 丸ノ内線の下を通る中央線
(丸ノ内線のホームより)