8 2-1 地形 千代田区の地形は、皇居(江戸城)より東側に広がる低地部と西側へ連なる武蔵野台 地の東端に位置して淀橋台、本郷台と呼ばれている台地部とに大別されます。(図9参 照) 低地部においては、いたるところビルが林立し舗装され盛土・埋め立て・掘削が頻繁 に行われ、人工改変が著しく旧地形を直接見ることはできません。特に、干拓や埋め立 ては徳川家康の入国とともに大規模に行われ神田山切り崩しによる日比谷入江と呼ば れた浅い海を埋め立てた現在の日比谷から大手町に至る一帯と、江戸前島と呼ばれた埋 没段丘面である現在の神田から飯田橋の一帯に分けることができます。日比谷一帯は、 標高2 ~ 5m前後の平坦な土地となっています。神田川や千鳥ヶ淵などは、台地部を開 析した谷の跡です。 低地部のうち、神田一帯は文字どおり下町と呼ばれています。 図9 千代田区の旧地形と JR 線等の位置関係図 8) 台地 平地 低湿地 海面