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4.港区の主な土木・建築遺産、史跡など
港区には、貴重な土木・建築遺産、史跡がたくさんあります。ここでは国指定重要文
化財、都指定歴史的建造物、東京都指定有形文化財などの中から代表的なものと、平成
に建てられた有名な構造物について以下に紹介します。
土木遺産:旧芝給水所
建築遺産:東京タワー、迎賓館赤坂離宮、東京都庭園美術館、慶應義塾大学図書館旧館、
高輪消防署二本榎出張所、増上寺
史 跡:柳の井戸、旧芝離宮恩賜庭園
平成の構造物:レインボーブリッジ、国立新美術館
(1)旧芝給水所(写真17)
所 在 地:芝公園3丁目6番7号
アクセス:東京メトロ日比谷線 神谷町駅徒歩5分
旧芝給水所は、芝増上寺の北西部の高台に位置
し、信濃小諸藩主牧野遠江守康済の屋敷跡地に、芝
給水工場として明治29年(1896)8月に竣工、明
治31年(1898)12月に淀橋浄水場(現在の新宿区
西新宿・北新宿)から浄水を受け給水を開始しまし
た。この給水所は、淀橋浄水場、本郷浄水工場と共
に東京近代水道の始まりとなった施設で、その後約
100年にわたり、関東大震災や戦災に見舞われなが
らも、東京都民の生活に欠かせない飲料水を送り続
けてきました。
写真17の遺構は、施設の一部を保存し後世に伝え
るために保存されています。
(2)東京タワー(写真6、写真18)
所 在 地:芝公園四丁目2番8号
アクセス:都営地下鉄大江戸線赤羽橋駅徒歩5分
東京タワーの正式名称は、「日本電波塔」で、昭和33年(1958)12月に高さ333mの
トラス構造の電波塔として建てられました。この高さは、フランス・パリのエッフェル
塔(現在324m)より高く、当時の自立式鉄塔としては世界最高でした(写真18)。現在は、
東京スカイツリーに次ぐ日本で2番目に高い建造物です。
東京タワーは、関東エリヤの100km圏の電波をカバーしてきましたが、現在はデジ
写真17 旧芝給水所の碑