24 (4)ボーリング孔による地中ガス調査の構成 ボーリング孔による地中ガス調査は、主に図26に示すような測定・試料採取により 構成されています。 ・原位置ガス測定 ガス濃度・ガス圧 ・気体ガス採取 気液分離法 地下水低下法 ・地下水採取 圧力保持式採水 ・コアサンプリング 粘性土層等の難透水層を対象 砂層・砂礫層の 帯水層を対象 採取した気体・地下水・土 室内ガス分析へ 図26 ボーリング孔による地中ガス調査方法の構成 8) これらの調査方法について以下に説明します。 1)原位置ガス測定 a)孔口ガス圧力測定 調査孔が定常状態になった後、ボーリング孔口に設置した防災バルブに圧力ゲージ を取付けてガス圧を測定します。圧力が確認された場合には湧出ガス量も測定しま す。この時ガス突出の有無を確認することが必要となります。 b)原位置ガス濃度測定 ガス濃度はボーリング孔口あるいは地下水面直上においてポータブル濃度計測器 により測定します。使用器具、特に採気ホースには前回調査時のガスが残っているこ ともあることから現地にて洗浄を行い、残存ガスを完全に排除する必要があります。 2)気体ガス採取方法 a)気液分離法 地盤中の圧力下で地下水に溶存しているガスを地表の大気圧開放下で減圧・気化さ せ水と気体に分離させて溶存ガスを採取する一般的な方法です。(図27参照) b)地下水低下法 溶存ガスが少なく分離が困難な場合には、直接地下水位をポンプ等で低下させ水面 直上から湧出するガスを直接採取する方法です。 テドラーパック等の採気袋にガスを取り入れる際には、外気が混入しないよう口元 はピンチコック等でしっかり閉塞する必要があります。また運搬時、特に夏期は膨張 による袋破裂を防ぐためクーラーボックスに入れ低温状態で運搬し試験に使用します。