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3-3 荒川舟運
江戸時代~昭和初期にかけて、大量に物資を運んだのは船です。このため物資の積み
下ろしの場所である河岸が発達しました。船を使っての物資輸送は、舟運と呼ばれ荒川
では水量が豊富で流れが緩やかだった熊谷から下流にある河岸と江戸の間で、舟運が盛
んに行われていました。特に明治末期の頃は、産業の近代化に伴う工場の立地が盛んに
なり、1日1200隻の船が運航しましたが、戦後になると鉄道や自動車交通の発達により、
航行量は減少しました。
図22 荒川水系の河岸場(1960年頃)
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3-4 荒川流域の史跡・旧跡、観光スポット
荒川流域には、たくさんの史跡、天然記念物等が存在します。
荒川の流域には、古来より人が住み着き、文化遺産、史跡等が川を中心に点在していま
す。また、秩父地方は、長瀞などの景勝地のほか、天然記念物である武甲山固有の植物
群落をはじめ、流域の中でも独特な自然環境を有しています。
図23 荒川に関連した国指定の主な史跡・天然記念物等位置図
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